結婚指輪 新潟

私たちについて

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刃物からジュエリーへ

我が家は、代々続く鍛冶屋です。1970年代、父は大量生産の機械刃物をメインで作っていました。工房には、プレス機、グラインダーを初め、様々な機械があります。わたしも幼い頃からモノ造りを身近に感じ、鎌のシール貼りや包丁の箱折りなどの内職を手伝っていました。高校生になり機械加工や配達を任されるようになった頃、地場産業の金属加工技術や鏡面研磨技術がジュエリー製造にも適していると感じていました。

その後、機械工学の学校を卒業後、精密機械部品メーカーで機械設計を学んだ後、実家の渡辺刃物に就職しました。わたしが帰ってきた当時はバブルが終わり、モノ造りは低賃金な海外生産へ次々とシフトしている最中でした。わたしは、地域のメーカーとして生き残るために付加価値の高い製品を模索、開発していました。(当時は、張り合わせた鉄と鋼の間に黄色い銅を割り込み、刀身に波紋を浮かび上がらせた鎌や包丁など開発していました。)全国の日本刀を見て周り、色んな鍛冶職人と出会い。海外の刃物文献や、また世界中の鍛冶職人と出会い。この日本刀鍛造技術に代表される刀身に浮かび上がる波紋をジュエリーに応用するに至りました。

「アレルギーがあるから・・・」とアクセサリーを敬遠していた方にもおすすめ

同じモノでも人によって、受け取り方は違うとは思いますが、デザイナーとして、ジュエリーを作る上で幾つかコンセプトがあります。「粋であること」、「伝統を感じさせること」、「技を感じさせること」、そして「肌にやさしい」という身につける人の側に立った目線で作ること。
もちろん、個々のアイテムによって狙っているイメージは様々です。「エレガント」、「クール」、「ナチュラル」、「ラブリー」、「大人系」、「カワイイ系」、「個性的系」、「ファッション」、「繊細さ」、「温かさ」、「斬新さ」。たとえば、マリッジリングの側面にヒマワリをモチーフにした波紋を好んで使います。これは、いつでも太陽のようにニコニコと輝くヒマワリの「温かさ」が、幸せなお二人にピッタリだと思っているからです。

リング側面
ひまわりの「温かさ」と、鏡面仕上げで「エレガントさ」を表現したリング側面の波紋
発色リング
ブルーの電気発色で「クール」を表現したひまわりの波紋
ひまわり

わたしたちのジュエリーは、2種類の成分の異なるサージカルステンレスから作られています。サージカルステンレスとは、主に医療用器具に使用されているステンレスで、金属アレルギーを起こしにくく傷が付きにくい性質をもっています。ジュエリー∞ブレイドのサージカルステンレスは、中でも特に品質の高い304Lと316Lステンレスを使用しています。金やシルバーなどに比べて非常に硬く、従来、加工が難しいとされていましたが、ジュエリー製造技術と刃物鍛冶の技術を融合することで製品化に至りました。

サージカルステンレスは、プラチナのような独特の深みのある光沢感と、手入れが楽な硬い材質として最近では様々なブランドがジュエリーに採用をはじめました。海水や温泉に着けても錆や変色が発生しない安定した素材だから、体に優しい安全なアクセサリー素材なんです。末永くお使いいただけます。

幾重にも丹念に積み重ねられたジュエリー∞ブレイドの波紋

水面に広がる波紋、木の年輪。オーステナイト木目金やジュエリーダマスカスとも呼ばれることのあるジュエリー∞ブレイドは、2種類のサージカルステンレスを積層して作ります。金属というと、たいへん硬いイメージがあると思いますが、真っ赤に熱するとコンニャクのように柔らかくなります。パイの生地を積み重ねられるようにして波紋が生み出されます。

ダマスカス鍛接

2種類の金属(304Lと316L)を交互に7層積み重ね、鍛接。
折りたたみ、更に鍛接。
これを数回繰り返す。
14層→28→56→112→224→‥‥
模様付け
切削、押し出し、ネジリ、そして溶接を経て波紋はさらに複雑に。
溶接工程
ガス炉へ
鍛造
木目のような仕上がり